next up previous contents
次へ: 木に基づくクラスタリングを利用した波形接続型合成音声の例 上へ: hon 戻る: 波形接続型音声合成の例   目次

木に基づく状態共有について

木に基づくクラスタリング [3]は,音声認識で学習データを 効率良く使うためによく使われている. 音響的特徴が類似したtriphoneHMMの状態集合に対して音声の決定木に基づいて クラスタリングを行う.

本研究において,前後素環境に加えて,モーラ長,モーラ位置,アクセント型を 考慮した質問を用いて木に基づく状態共有を行い,共有されたHMMに基づいて音 声合成を行う.質問の例を以下に示す.

図 1: 木に基づくクラスタリングの例
\resizebox{10cm}{!}{\includegraphics{tree.eps}}

状態共有された音素の例を表1に示す.例では,前音素やアクセント型の異なる HMMが状態共有されている.なお,HMMの学習データにはAsetの話者fynの 奇数番2620単語を用いる.

状態を共有された音素は同一とみなすことで波形接続型音声合成の条件の緩和を 行った.




表 1: 状態共有された音節素片の一部(te)
モーラ モーラ アクセ アクセン
音素 音素 位置 ント型 トの高低
a n 3 2 0
a g 3 2 2
i N 3 2 0
te i k 3 2 0
i ts 3 2 0
i N 4 3 0
i k 4 3 0




表 2: 状態共有された音節素片の一部(N)
モーラ モーラ アクセ アクセン
音素 音素 位置 ント型 トの高低
a k 3 2 1
N a k 4 2 0
a k 5 2 1




表 3: 状態共有された音節素片の一部(te)
モーラ モーラ アクセ アクセン
音素 音素 位置 ント型 トの高低
q pau 3 3 0
q N 4 3 0
ki q Ns 4 3 3
q r 4 3 3



Subsections
next up previous contents
次へ: 木に基づくクラスタリングを利用した波形接続型合成音声の例 上へ: hon 戻る: 波形接続型音声合成の例   目次
Ryo Yamagata(2005) 平成18年5月8日