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結果

調査した結果,1組を除き全ての下位パターンの原文が,それぞれの上位パターンに適合した. 適合しなかった組のパターンとその原文をそれぞれ以下に示す.


上位 WJ173142-01: /ytk $N$1 (ほど|程) /cf $AJ$2^rentai ! $N$3は /cf (無い|ない)。
  LJ001279: 親ほどありがたいものは無い。
下位 WJ126067-01: /ytk $N$1 (ほど|程) /cf $AJ$2^rentai ! ものは /cfない。
  LJ055262: 飢えほど恐ろしいものはない。

適合しなかった理由を調べたところ,下位パターンの原文中の名詞「もの」が,形態素解析結果では形式名詞になっていた. しかし,名詞変数$N$に形式名詞は適合しないように定義されている. その結果,「もの」が上位パターンの変数$N$に適合しない為,下位パターンの原文が上位パターンに適合しないと判定された.

しかし,本来「もの」は形式名詞ではなく,名詞となるべきである. そして,名詞となっている場合には,上位パターンに適合する為,原因は形態素解析の誤りだと言える. したがって,本研究で用いた削減手法では,本来は適合しないパターンを削除していないということが分かった.



Keichiro Katayama 平成17年5月20日