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本研究では,文節発声で発話速度が遅い音声を用いたときの音節波形接続方式の文節における有効性を調査した.
聴覚実験においてアクセント型を考慮した合成音声は了解度が98.4%,オピニオンスコアは4.08が得られ,文節を対象とした場合にも音節波形接続方式が有効であることが分かった.
また,アクセント型を考慮しない音声と比べると,明瞭性と自然性の両方で高い値となり,アクセント型は品質が高い音声を得るために有効な情報であることが分かった.
一方,自然音声の了解度は99.6%,オピニオンスコアは4.96であり,対比較実験では87.0%が自然音声の方がいい音だと判定された.
合成音声も了解度とオピニオンスコアでは高い値を得たが,自然音声と比較すると,その品質の差はまだ大きいことが分かった.
今後は,波形侯補の絞り込みの手法やデータベースの音量の問題についての検討を行い,さらに品質の高い合成音声の作成を目指したい.
Jin'ichi Murakami
2005-04-20