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はじめに

現在,仮名漢字変換において高い変換精度を誇る手法として, 単語連鎖確率を用いた手法[1],[2]がある. しかし,単語間の局所的な関係しか考慮しておらず, 同音異義語の仮名漢字変換での誤変換が問題となる.

これに対し,文の意味解析を用いた仮名漢字変換の手法としては, 連語共起情報を意味素で記述し その関係を調べる方法[3],単文内で用言の格フレームを用い, 意味的整合性から変換する方法[4]などが挙げられる. ただし,意味素の体系を適切に設定することや, 一貫性のある格フレームを大規模に構築することが困難であった. しかし,近年,網羅性の高い意味的辞書として 結合価パターン[5]が作成されたことにより, 意味解析を用いる手法が現実味を帯びてきた.

そこで,本稿では,単語連鎖確率を用いた 仮名漢字変換の候補文に対して, 結合価パターンを用いた候補選択を行う手法を実現し, その有効性を調査する.



平成16年4月15日