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: 結合価パターンによる意味的制約 : 入力文に対する結合価パターン対の選択方法について : 入力文に対する結合価パターン対の選択方法について

はじめに

機械翻訳では複数の訳語を持つ語の訳語選択が問題となる。 解決の手法として結合価パターンは 訳語選択の精度向上に有効である。 しかし、実際の文は語順変更、省略等により現状の登録パターンで 結合価パターンを適用できない事がある。 特に省略の場合、誤ったパターンを導き出す場合が 多数あり、難しい問題となる。 よって候補パターンを出来る限り絞り、正しい結合価パターンを 導き出す事が、結合価パターンを用いる機械翻訳で重要となる。 対処法として、一致要素数の最も多いパターンを選ぶ方法と、 文献[2]の辞書登録パターンから展開形を複数派生させ、 展開形と入力文を照合する方法が提案されている。

本研究は、名詞の意味属性、格助詞に着目した点数計算による 精度の高いパターン照合を目的とする。 入力文の形態素解析を行い、格要素ごとに分割した文を、 結合価パターンと照合する事を基本とする。 さらに格要素の名詞の深さ、格助詞の格の種類に着目した点数付けによって 省略に対応する事を可能とする。




平成14年4月10日