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解析の流れ

本研究の係り受け解析は、3つの段階に分けられる。
1.動詞に対する結合価パターンを語彙大系から抽出
2.標本文に出てくる名詞の意味属性を語彙大系で調
 べ、標本文に適合する意味属性を抽出
3.標本文がパターンに当てはまるか比較


 
係り受け解析の例をあげる。
例1:事故で死亡した ドライバー遺品
例1の「死亡する」のパターンはP1になる。
P1:$N1$(人)が$N2$(災難)で死亡する
例1に適合する名詞の意味属性を抽出すると、事故(事件)、ドライバー(運転手)、遺品(持ち物)となる。
例文がパターンに当てはまるか比較する。
・で格「事故」の意味属性は(事件)で、パターンの
 で格「$N2$(災難)」の下位属性なので内包される。
・ドライバーの意味属性は(運転手)で、パターンの
 が格「$N1$(人)」の下位属性なので内包される。
・遺品の意味属性は(持ち物)で、「$N1$(人)」に内包さ
 れない。
$N1$に対応するのは「ドライバー」であり、「死亡する」は「ドライバー」に係ると判断する。


平成14年4月4日