機動戦士ガンダム


日本のロボットアニメ分野を大きく進展させたガンダムシリーズの第一弾。本作品で、従来のいわゆる「スーパーロボット」アニメから「リアルロボット」アニメへの変換がなされた。これまでにない、「ミノフスキー粒子」だとか「サイコミュ兵器」など、よく分からん横文字が多用されていて、いまいち知識の乏しかった当時のアニヲタにクリティカルヒットした。

リアルロボット系アニメと言っても、所詮は大昔のアニメ。いろんなところに物理的に不可能な状況が、平気で描かれています。例えば、背面バーニアが無いのに、宇宙空間で物凄い機動性を誇るガンダム。どうやって飛んでいるのか、実に不思議です。(見えづらいところに小型バーニアがたくさん付いてるのかもしれないけど…) もっと突っ込みどころがありそうなのが、最強のMS・ガンタンク! タンクのくせに、宇宙で戦ってますよ! しかも敵の弾を避けたりしてる!? アニメを見るかぎり、機体下部に着地時の衝撃吸収用・ジャンプ用のバーニアがあるだけなのに、どうやって動いているんだ?? そもそもコレ、陸戦兵器だろ…。(さすがに製作者側もヤバイと思ったのか、後に公開された劇場版ガンダムでは、宇宙戦になるとガンタンクはガンキャノンに置き換えられてました)

本作品では、「ニュータイプ」という言葉がカギになっています。ニュータイプとは、いわゆる第六感が発達した、感覚の優れた人のことです(厳密には違うかも)。劇中では、皆がニュータイプになって平和がうんぬんとか御託を並べたりしてますが、当のニュータイプの皆さんは新型兵器のモルモットにされていただけでした(笑

ストーリーを簡単に説明すると、経済的に迫害されてきたスペースコロニー国家・ジオン公国と地球連邦軍の1年戦争のお話。これだけ書くと、ジオン公国って迫害に対して立ち上がったんだから、悪者じゃないんじゃない?とか思うかもしれませんが、悪者がいないんじゃガキの心はつかめません。というわけで、ジオン公国は毒ガスでコロニーの住民を皆殺しにしただとか、コロニーを何基も地球に落っことしてクレーターだらけにしただとか、ストーリー初っ端から悪の権化扱い。しかも、ジオン軍人の皆さんはナチスとか旧日本軍とか某北の国みたいな専制独裁主義。極め台詞は「ジーク・ジオン!」 しかも、ジオン製MSはどいつもこいつも悪人ヅラ…。もうすこしデザイン何とかならなかったのか、ジオン開発部門の皆さん?

主人公はガンダム開発者の息子でマシンヲタクでちょっと精神アッチに逝きかけてるんぢゃない?な感じのアムロ君。ニュータイプの認識能力がすごいのか、ガンダムのオート機能が凄いのか知らないけど、いきなりガンダムに乗ってザクを吹っ飛ばしたりしてました。最初はガンダムを使いこなすのに苦労してたみたいだけど、後半ではガンダムの方がパイロットの反応に付いてこれなくなり、とても人型兵器の操縦桿とは思えないレバーから火花を散らしたりしてました。

そんでもってライバルは誰もが知っている(?)、我らがシャア・アズナブル大佐(少佐だったっけ?)。赤い彗星という別名を持つほどの凄腕のパイロットで、装甲が分厚いだけのガンダムに何発もバズーカを直撃させたり。でもガンダムは無傷(汗 素顔を隠すために何とも言いがたい仮面を被り、親の復讐のためにいろいろと策を図っておられました。これからいろいろとお楽しみをしようかなーと思っていたララァが戦死したあたりからニュータイプ能力に目覚め、もはや敵無しのガンダムにジオングで決戦。生首だけのジオングで、頭の無くなったガンダムと相打ち。んでも2人とも無事に生き残ってました。