この方法は既に比較の意味を持つ単文を中心に行われている[2].一方, 単文においては意味解析,ならびに構文解析が概ねできている状態である. しかし,意味解析,構文解析から見ても,動詞が複数ある場合(例:重文)につ いては,まだ解析技術が確立していない.また実際の文では,単文より複雑な 文(例:重文)が多いことからも,重文においても意味類型を用いた翻訳方式が 可能であるかの検証が必要である.
そこで本研究では,因果関係構文の重文においてパターンがどの程度の曖昧
性を持っているか調べる.また,パターンより生じる曖昧性を手掛かり
に最適な訳語を選ぶ一意決定手法を検討する.