next up previous contents
Next: 音声対話システムについて Up: No Title Previous: List of Tables

はじめに

近年のコンピュータの普及,高度複雑化に伴い,万人が自由に計算機を扱うため のインターフェースとして,音声対話システムの実現が期待されている。従来, 音声対話システムは人間同士のコミュニケーションに用いられるような自由な対 話を対象に研究されてきた。しかし,自由な対話はユーザによって無限に種類を 増やし発散してしまうため,誤認識を招くなど多くの問題がある。このため,実 用化にはまだ多くの時間が必要だと思われる。

本研究は,実用性を重視する立場から,発話を制約する手法を提案し,事前情報 (インストラクション)を与えることで発話の制約を試みる。そこで,制約方法と しての有効性を検証するために,インストラクションの制約効果を調査する実験 を行う。具体的方法として,音楽CDの購入をシミュレートした音声対話システム を構築し,男性被験者12名をインストラクション有りのグループ,無しのグルー プに分け,被験者の対話システムにおける対話データを収集し,発話単語種類, 発話文種類,発話単語エントロピーに関して評価する。

以下,第2章にて音声対話システムについて,第3章にて本研究の目的,第4 章に て調査方法,第5章にて実験結果,第6章にて結論を述べる。




2001-03-22