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対象とする複文の構造

前節でも述べたように、本研究では、竹内[1]の分類表を用いた翻訳規則を 作成するため、竹内が研究の対象とした複文を本研究においても対象とする。以 下に竹内が対象とした複文の構造について述べる。

対象とする日本語の構造は、図6に示すように、修飾部(動詞及び節)が底の名詞 (英語の先行詞に相当する)を修飾する、連体節を含む日本語複文を研究の対象と する。


 
Figure 6: 日本語複文の構造
\includegraphics[height=25mm]{fig2.eps}

また、英語の構造については、関係節、同格節、準動詞(分詞、不定詞、動名詞)、 前置詞句を対象とするため、「アンカー和英辞典」(約46000文)内の対象とする 日本語複文の英語表現が、関係節、同格節、準動詞(分詞、不定詞、動名詞)、 前置詞句となる日本語複文を研究の対象とする。

なお、図7のような底の名詞が以下に示す形式的名詞については、今回対象外とする。


1.
「とき」、「ため」

前の節に対しては連体修飾される名詞として働くが、後の節に対しては副詞的な 修飾として働くという二面性をもっている。「〜とき、」「〜ため、」 と、接続助詞として考えられるため、今回は取り扱わない。


2.
「こと」、「はず」、「もの」、「の」

上と同様に考えて、「〜ことがある」「〜はずだ」と、助動詞として考えられる ため、今回は取り扱わない。


 
Figure 7: 形式的名詞の例
\includegraphics[width=80mm]{fig11.eps}




2001-03-23