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まえがき

機械翻訳において、複数の訳語を持つ語を訳し分けるのは困難である。 例えば『受ける』という語の場合、「手紙を受ける」という時には『receive』 を、「試験を受ける」という時には『take』を用いる。 しかし計算機にただ『受ける』には『receive』と『take』という訳が あるということを登録しておいても、計算機はどちらの訳を用いればよい のか判断できない。

そこで、用言と格要素(名詞+助詞)の関係を登録することによって 訳語を選択する結合価文法が開発された。 しかし、結合価文法によりどの程度訳語の精度が向上するのか 具体的な値として示されていない。 そこで本研究では、結合価文法が 動詞の訳語選択において、どの程度効果があるのか検証した。

評価には結合価文法を用いた翻訳機ALT-J/Eを用い、その訳の精度を評価する。 また評価の対象にはIPALを用いる。IPALの例文は一つの動詞において、様々な例文が あるので、本研究に適していると思われる。

以下、2章で結合価文法による訳語選択、3章で翻訳対象について、4章で評価実 験、5章で実験結果 6章で考察を述べる。




2001-03-23