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例えば日本語で「10以上」と言うときは10が含まれるが、``more than''、``over ten''には10は含まれない。厳密さ
の必要な場合は、``ten or more''、``ten or over''と訳されるが,厳密さが重
要でないときは、``more than
ten''、``over ten''を使うことが可能である[10]。
例: |
彼女はケーキを10個以上食べた。 |
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→ She ate ten cakes or more. |
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→ She ate more than nine cakes. |
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→ She ate over nine cakes. |
上記の例で示されるように、``more than''、``over''をつかって,接尾辞「以上」の意味を厳密に訳す場会は、指定
の数から1少ない数値を使用する必要がある。しかし、対訳コーパスでは,1程度の数の影響が表れにくい桁数の大きい
数値の場合は,原文の数値に対して''more than''、``over''が使用されている。
そこで、対訳コーパスから''more than''、``over''が使用された表現の数値を調べた結果に基づき,「精細度」
0.65以下の場合に限り,これらの訳語を使用する。
なお,訳語''over''、``above''は,助数詞が度数を表す場合にのみ適用する。ここで、「度数を表す助数詞」とは
数の単位を表す助数詞で、対訳コーパスにおいては「円」、「ドル」、「Kg」、「%」などである。以上の点を考慮し
て表5に「以上」の翻訳方法を示す。
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平成13年3月22日