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本研究では抽象名詞の「こと」を、日英機械翻訳への適用を考え英語表現
に対応づけ可能なレベルの意味に分類した。分類のための情報としては、主
として前後に出現する語の字面、品詞を用いた。
分類した結果、コトの形式を23種類に分類した。
分類結果から得られたルールを日英機械翻訳機能試験文133文と新聞記事
560文に適用した。結果、機能試験文では再現率82%適合率98%、新聞記
事では再現率63.4%適合率86.5%を得た。
これらの結果からコトの前後の語だけである程度解析できるが、それ以上
の精度を求めるためにはコトの係り先等、他の情報も必要なことがわかっ
た。
今後の課題を以下に示す。
- ルールの改良による精度向上
- 用言の意味による形容詞型、形容動詞型の英語への明確な対応づけ
- コトの係り先の意味分類
- コトへ係る格の解析
1999-05-12