表 5.4に品詞コードと意味属性を混合した規則を適用した場合 の正解率を示す。
この規則は同格を抽出するために生成された規則であるため、正解率の分母は実 際の同格を含む用例の数である。
表 5.4より、同格を含む用例は全実験データ(10,021個)の約 1%程度にすぎない。しかし、意味属性のみを使用した構造規則を生成する場合、 品詞情報を持たないため、同格かそうでないかの判断ができず、正しい構造規則 が生成されない。よって、意味属性のみを使用した構造規則を生成する前に、同 格を含む用例の抽出を行うことが必要である。
1 | (*)+(形式名詞)+(*):B-係り |
昔のままの姿 大人のための物語 | |
2 | (*)+(*)+(形式名詞):B-係り |
玄関の石段のところ 声楽の勉強のため | |
3 | (*)+(指示代名詞)+(*):B-係り |
湿原の向うの林 海の彼方の国々 | |
4 | (*)+(*)+(副詞型名詞):B-係り |
彼の小説の数々 新宿の二丁目の近く | |
5 | (*)+(*)+(指示代名詞):B-係り |
窓のガラスの向う 逢坂の関の彼方 | |
6 | (*)+(形容詞転生型)+(*):B-係り |
事件の残酷さの意味 もとの静けさのなか | |
7 | (*)+(動詞転生型(自))+(*):B-係り |
砂のくぼみの中 岬のつづきの丘 | |
8 | (人称代名詞)+(サ変動詞型(他))+(*):B-係り |
彼の指揮の下 私たちの受験の頃 | |
9 | (指示代名詞)+(*)+(*):B-係り |
ここの学校の子 こちらの膝の上 | |
10 | (*)+(*)+(時詞):B-係り |
父の死の直前 山本の訓示のあと | |
11 | (*)+(サ変動詞型(自他))+(*):B-係り |
ピアノの稽古のため 司祭の不在の間 | |
12 | (*)+(*)+(形容詞転生型):B-係り |
漁夫の生活の厳しさ 父の声の暗さ |